カウンセラーにできることとは、結局のところ、「自分で自分を見捨てない」ことを応援し続けることしかないのかな、なんて思ったりします。
自分で自分を見捨てたら終わりだからです。
何を選択していくのかは、どんな行動を重ねていくのかは、カウンセラーには決めることができません。
迷った時に、壁打ち相手になったり、お話をお伺いしながら本当の気持ちを見つけたり、心の整理をしたり、視点を広げるお手伝いはできますが、最終的にはお客様が決めることです。
その選択と行動は、あくまで「プロセス」ですから、どんな道を通ったとしても、正解にしていければいいんですね。
ですが、自分で自分を見捨てたら、選択も行動もできなくなってしまいます。
ここで、セルフカウンセリングの観点で、自分で自分を見捨てない方法について、書いてみます。
自愛や自尊心の話とほぼ同じなのですが。
●自分をいじめない
自己否定はループにはまってしまいます。一度、自分のダメなところに焦点が当たってしまっている視点を、角度を変えたり、広げてみたり、裏側から見てみたり、長い時間軸で見てみたりすることが大切です。
そして、嫌なこと、自分を犠牲にしてやっていること、NOと言えずに引き受けてしまっていること、他人との境界線を引けずに背負ってしまっていることを、少しずつ手放していくことも同様に大切です。
さらに、ネガティブな感情を否定せず、ちゃんと感じてあげること。感情自体によい・わるいはありませんので、抑圧したり無感覚にならず、ただ感じて、心の叫びを受け止めてあげてください。
●価値を見てあげる
「自分をいじめない」の逆の側面なのですが、「自分のいいところを見てあげる」「自分のことを褒めてあげる」といった、「自分の価値を見てあげる」ことも大切です。
ただ、いきなり「自分の価値を見ましょう」というのは、ハードルが高い方もいらっしゃると感じることがあり、2番目にあげてみました。
何度もこのブログに出てきますが、「問題の下にはギフトがある」という視点で、「私が・・・(才能やよい資質)だからこそ、この問題が起こっている」「この問題が起こったからこそ、私は・・・(よい未来)」と考えてみるのがおすすめです。
究極の言い方をしてしまえば、あなたに価値がなかったら、みんな価値がないし、みんなに価値があるなら、あなたにも価値があるということです。「特別意識」は比較から生まれ分離の状態をつくりだしてしまいますが、価値を認め合うつながりを取り戻すことがポイントです。(綺麗事のようですが・・・これしかないんです)
●目標・ビジョンを描く
ビジョンや目標に向かっている時は、自分のダメなところに焦点があたりませんから、自然と自己否定ループにはまらずにいられます。自分のことをいじめている暇がないといった感じでしょうか。
もちろん、「目標やビジョンを見つけたい」ということ自体も、目標になります。
●行動を止めない
もちろん、体がしんどくてそれどころではない時は休んだ方がいいですが、少しでも前に進むための行動を止めないことは本当に重要だと思います。
私は、それまで何年も私の価値を見続けてくれ、信じて応援し続けてくれたカウンセラーさんに「あと4年、歯を食いしばってがんばれ!」と言われたことを、いまでも忘れることができません。「あと4年も・・・涙」と思いつつ、少し自分に鞭打って行動を止めなかったことで、未来がひらかれていったと思います。
結局のところ、癒そうが、目標やビジョンを描こうが、現実の世界で行動しないと何も変わらないからです。
セラピーに行って満足、行くことがゴールでは何も変わりません。ビジョンマップをつくって、手帳に書いて、行動しなければ何も変わりません。
もちろん、行動していると痛い目に遭うこともあります。
でも、これまでの辛さや生きづらさを乗り越えてきたあなたですから、ちょっと痛い目に遭うくらい、どうってことないのではないでしょうか?
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どうか、自分で自分を見捨てることなく、一歩ずつ前に進めますように。
自分で選択し、行動し、正解にしていった経験の蓄積が、心の居場所・心の安全基地になります。
心の居場所とは、自分の人生の主導権が自分にあると腹落ちしている状態です。
心から、応援しています!