私は現在カウンセラー活動の傍ら、20代の頃から仕事にしていた、広告や企業広報の制作に携わっています。カウンセラー活動は使命・ライフワークの類だと思っているので、こうして地道に続けることができています。
一方、制作のお仕事は、そういったテンションではないのですが、やっぱり自分に合っているのだと思いますし、一応天職なのかも?とも思うし、得意だから長年続けてこられているのかなとは感じています。ちなみに、天職かも?と思い始めたのは、つい最近で、それまでは一回止めて別のことをやってみては戻ってきたりもしています。
そもそも、人の薦めでなった職業だったので、最初はこの道でいいのかな?と思っていたんですね。でも、それなりに長く続いて、人からリピートで依頼をいただき、それなりに充実し、ものすごい苦痛があるわけではないので、やっぱり天職だったのかな、と思い始めているゆるーい感じです。
そんなふうに、私自身、かなり悩み多きキャリア人生で、37才で独立するまでに9社ほど経験していますし(倒産なども含みますが)、職種も何度か変えています。理由としては、自我が脆弱で自分と向き合いきれていなかったなどメンタル的な理由もあると思いますが、悩んだ分、いろいろな気づきがありました。
就活生や転職志望の方とお話ししていて「やりたいことや向いていることが漠然としている」というご相談はよくお聞きします。
その際に視点を広げるポイントとして、(1)仕事を職種で考えない。(2)使命を職業と紐付けない。ことはおすすめの一つかなと思います。
(1)仕事を職種で考えない。
例えば、「人を裏方として支える仕事が向いている」であれば、営業も事務も企画も幅広く当てはまりますよね。ところが、営業という切り口から考えると、営業はトークが上手で積極的な人が向いている、のようなイメージが先行して、(あくまでもイメージでしかありませんよね)向いていないのではないかと切り捨ててしまったりします。
また、営業ひとつとってもいろいろな営業がありますし、会社によってその職種が担っている領域や範囲も違います。
さらに、YoutuberやInstagramerなどもそうですが、新しい仕事や職種・肩書きが生まれていく世の中ですから、職種にとらわれているともったいないとも思います。
ですから、自分がどんなシーンなら力を発揮できるのか、何をしている時が苦痛なく遂行できるのかなど、仕事を職種で考えないことは、視野を広げるためにも良いのではないかなと思います。(特に自己分析が必要な就活生などにおすすめです)
私の場合は、「悩みや課題をお聞きしてご提案する」ことが好きなので、カウンセラーも、広告や企業広報の仕事もしています。私の中では双方に共通項があり、手段やアウトプットは違えど、どちらも得意なことだというワケです。
(2)使命を職業と紐付けない。
これは、使命を見つけて人生を全うしたいとお考えの、「生きる意味」への感度が高い方からよくお聞きするお悩みです。
私も「何のために生まれてきたのだろうか?」「使命を見つけたい」と思っていたからこそ、かなり苦しみ、彷徨ってしまったところもあります。
今思うのが、使命は必ずしも職業ではなくていいということです。職業とは、辞書的には「生計を維持するために、人が日常従事する仕事。」だそうです。
例えば私の父は、自然観察が趣味で、休日に野山に出かけては昆虫や鳥、花の写真を撮っていました。その活動の輪が広がり、仲間が増え、父の葬儀には多くの方々が来てくださり、「お父さんのおかげで自然観察の楽しみを知り、人生に喜びができました」とおっしゃってくださる方もおられました。でも、父の職業は自然観察とは全く関係のないものでした。私は、自然観察の活動は父の使命だったのだな、と感じています。
少し話が逸れましたが、職業は適職でそれなりに日々充実し、使命は別にあるといった人生もアリなわけです。もしそこに「それじゃ嫌!」というこだわりがあるのなら、どこから由来するものなのか紐解いてみるのもよいかもしれません。
使命にこだわることは、一度きりの人生を大切に全うしたいと思うからこそ生まれるものではありますが、実体験から、力み過ぎることも逆に苦しくなる原因になるかな、とも思うのです。
使命を追求するプロセスに意味があるのかもしれませんし、使命は意外と小さな「お役立ち」の積み重ねかもしれませんし、使命が見つからなくたって、あなたの人生には価値があるのです。使命が見つからなくてもあなたが人に与える影響は大きいし、なんなら仕事(家事なども含め)についていなくたっていいわけです。
もちろん、それでも使命を見つけたい!という場合は応援しますからね。
よくよく考えればそうだよな、という話ではあると思うのですが、ついつい私たちは人と比較して固定観念に縛られてしまがちです。私も偉そうに書いていますが、油断すると固定観念にとらわれて苦しくなってしまいがちです。
だからこそ、私もカウンセラーさんなど第三者と話して壁打ちし、視野を広げる(ニュートラルに戻す)作業を大事にしています。
裏話ですが、私にとってのカウンセラーがそうであったように、自分が悩んだことや、苦手を克服したことも才能(得意分野)になりますからヒントにしてくださいね。
あなたがあなたの人生を好きでいられますように、応援しています。